相い見積もりのことを書きます。
合い見積もりと書くこともありますが、これは、どちらで書いてもいいみたいです。
相い見積もりとは、ひとつの工事について、複数の業者から見積もりを取得して、工事費の安い業者を選別する行為です。

相い見積もりは役所仕事では通常なものです。
役所仕事にて談合などが発生してニュースなどで報道もなされますが、その相い見積もりの事について書こうと思います。

今回は、少々長い文章ですので、3回に分けます。
例えば、役所発注の役所仕事であれば、見積もりをするべき対象の図面が存在します。
図面があり、使用材料についても指示があります、
その資料に基づいての見積もりを積算します。

そして一般の民間リフォーム工事の件です。
民間のリフォーム工事では勿論の事ですが当初に図面が存在しません。
お客様の御要望だけが唯一の情報です。
その御要望に従って工法、材料などを考慮します。

近年にインターネット内では、リフォーム工事を依頼する際に、複数の業者に相見積もりを取る事により適正な価格にて云々〜、などと奨励されています。
そして、その事をお読みになられた一般の方々が相見積もりを選択なされます。

ごく単純に工事金額の安い業者を選別して工事費用の削減をなされようとお考えになられますが、その事につきまして、気を付けて頂きたい事があります。

 

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過去の具体的な一例をあげさせていただきます。
ある方からベランダの天井に物干し金物を取り付けて欲しいとの依頼を受けました。

物干し金物には、重量が掛かります、
洗濯直後の衣類や、または布団、毛布などを掛けられた際の重量に耐えうる状態の天井面にしたうえで、物干し金物を取り付けなければなりません。

重量に耐えうる天井面にするには天井を補強せねばなりません。
そのためには、現状の天井面の材料を撤去して天井の内部に下地補強材を組みます。

そうなると、もちろん天井の表面材の張替えが必要となります。

通常のベランダの天井や部屋内の天井には、そのような重量に耐えうる施工は施されておりません。

もし、注文住宅により、建築時に下地補強について、その位置や大きさなどの打ち合わせを行い、その旨の追加注文をなされておられるお客様以外は、下地補強は通常ありません。

天井内部に下地補強を組みこんで、その位置に物干し金物を取り付けなければ、重量に負けることにより物干し金物は落下します。

ちなみにホームセンターなどでボードアンカーなども販売をされていますが、あの品物は、壁面には強烈に有効ですが、天井面には効果無しです。

そして弊社は、物干し金物の取り付けにあたり、
天井内部に下地補強を組んだのちに、天井材を張替え、そして物干し金物を取り付ける方向で御見積書を作成しました。

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しかし、そのお客様は、相見積もりを他社にも依頼なされておりました。

あいにく他社のほうが工事費がお安かったらしくて弊社は、キャンセルをお受けしました。

しかし後日に、そのお客様からご連絡を受けることになります。

他社に取り付けてもらった物干し金物が落ちた❗️との連絡です。

だから弊社に、とりあえず来て欲しいとの内容の連絡でした、、、

弊社は工事をしていないのに何故に、こちらに連絡をなされるのか?

そもそも物干し金物を取付けた他社は、下地補強無しで金物を取付けていたので、金物が落ちたのだと思われます。

それならば、その他社の見積金額は、下地補強をしていないために弊社の見積金額よりも遥かに安価だったことでしょう。

今回にお話しをしたいことは、例えば、役所仕事のように見積り積算をする対象の図面が無い状態での相見積りなどありえないという事です。

工事費用だけで、一般の方が御判断をされるのは危険です。

例えば、インターネットで商品をご購入される際に値段の安いところを探されるように、リフォームに於いて工事費の安いところを選別する事は、いかがなものかと思います。

今回に一例をあげましたが、似たような話しは、他にもあります。
この件につきましては、長くなってしまいましたが、お読み頂かれました皆様のご参考になればと思います。

お家のリフォームでのお悩みや、水回りリフォームなど工事の大小関わらず、工事をする前に一度お気軽にご相談下さい。

 

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